ブライス用ドール服の型紙デザインと作り方のポイント - sugar&salt

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ブライス用ドール服の型紙デザインと作り方のポイント

どーも!Shioriです!

この記事では、ブライス用ドール服づくりの“型紙設計”と“作り方のコツ”を、基礎→実践→仕上げの順に丁寧に解説します。ブライス体型の特徴を捉えた型紙の設計ポイントから、サイズ感や裁断ラインの基本、縫い代の取り方、ギャザーやプリーツ、ポケットなどの応用テクニックまで、初心者さんにも実践可能な具体的手順を紹介します♪生地と道具の選び方、仮縫いと本縫いの工程、フィット感のチェック方法まで網羅し、型紙設計と裁断・縫製の一連の流れを把握できる内容です。この記事を読むと、型紙デザインの考え方と、実際の作業で直面する疑問を解決するノウハウが手に入り、オリジナルデザインのドール服づくりがぐんと自信を持って進められるようになります!

ブライス用ドール服の型紙デザイン基礎

ブライスドールは小さな体に対して繊細なディテールが映える世界です。型紙設計の基礎は、体型特性の理解と、生地選び・縫製プロセスの連携にあります。本章では、ブライス体型の特徴を抑えつつ、型紙デザインの土台となる要点を整理します。基本の考え方は「立体を平面デザインへ落とし込む手順」と「縫い代・余裕の取り方を体系化すること」です。初学者はここを確実に押さえ、実際のサンプルで手を動かすことで感覚を身につけてください。

ブライス体型と型紙設計の要点

ブライスは22cドールですが、頭部が大きく頭身バランス・肩幅・腰回りが実物よりポリフォニックに詰まって見える特徴があります。型紙設計の要点は次の三つです。第一に「比率の再現」——実寸とドールサイズの比を崩さず、胸元・ウエスト・ヒップの位置関係を正確に割り出します。第二に「立体を平面へ落とす」——袖ぐり、裾、腰回りの曲線を紙面で再現するための展開図・セパレートパーツの組み合わせを設計します。第三に「着用性と再現性の両立」——着せ替え時のニット・デニム・ツイルなど生地の伸縮性を考慮し、縫い代・余裕・組み立て順序を最適化します。実際には、型紙設計から裁断・縫製・フィット検証までを一連のサイクルとして回すことが肝心です。

サイズ感と裁断ラインの基本

サイズ感は、首回り・肩幅・胸囲・腰囲・袖口の各寸法を、ドールの関節可動域と合わせて設定します。裁断ラインは次の原則で考えます。

1) 肩線・背中心の位置決定は、首〜背中のカーブを自然に見せること。

2) 袖ぐりは立体的な動きを妨げない最小限の拡張を確保。

3) 裾は体の動きに連動するよう、前後で長さを調整し、ヒップ周りの余裕をとる。

4) 縫い代は通常1〜が基本ですが、布の厚さと縫い代の安定性を考慮して調整します。

5) デザイン要素(ギャザー・プリーツ・ポケット)を加える場合、その分の余裕を適切な位置に取ることで、型崩れを防ぎます。

初期段階では、簡素なワンピースやジャケットの基本型から始め、徐々に複雑なデザインへ移行すると良いでしょう。

生地・道具の選択と準備

生地はブライスの体型特性とデザインに応じて選ぶことが重要です。滑らかなコットンやシルク混紡はドレープ感を出しやすく、ツイルやデニムは形状保持性に優れます。薄地は縫い代が薄くなり破れやすいため、ステッチ強度を高める対策が必要です。道具は基本を揃えるだけで十分ですが、次をおすすめします。

1) 透明な布テープとペンラインマーカーで正確な裁断ラインを描く。

2) シャープなハサミとロータリーナイフで布を均等に裁断。

3) ピン・仮縫い糸・ミシン糸は色を合わせ、縫い代の見え方を統一。

4) 目打ち・定規・カッターの刃は定期交換して切れ味を保つ。

準備作業として、生地の縮みを想定して水洗い・乾燥を行い、縮み後の寸法を型紙に反映させると、実際の完成時のフィット感が格段に向上します。

型紙デザインの実践テクニック

型紙設計は、デザインの意図を布に正確に落とし込み、縫製工程で再現性を保つための実務的な技術集です。本章では、デザイン要素を具体的なパターンへ変換する考え方、縫い代や組み立ての設計、そしてギャザー・プリーツ・ポケットといった応用テクニックを段階的に解説します。初学者でも手順を追えば再現性の高い型紙を作成できるよう、実例とコツを交えて紹介します。

デザイン要素の落とし込みとパターン化

デザイン要素を型紙に落とす第一歩は、観察と要件整理です。シルエット、ディテール、可動部、縫い目の優先度を洗い出し、平面パターンへ翻訳します。具体的には次のプロセスを推奨します。

1) デザイン要件の確認: どの位置にアシンメトリーを持たせるか、どのサイズ感を優先するかを決定。
2) ジャケット、ワンピース、パンツなど形を決める基本パターンを参照して、主線(ダミーライン)を引く。
3) 広がりや縮み、縫い目の方向を考慮して、布目の走りと伸縮性を踏まえた生地適用を検討。
4) デザイン要素を部品化する。たとえば前身頃の切替え、袖のパターン換え、裾の変化ラインなどを別パーツとして割り当てる。
5) パターンの「試案」を作成し、モック用の仮縫いで動作とフィットを確認。
6) 確定パターンへデザイン要素を統合する際、縫い代幅、組み立て順序、縫製上の干渉を同時に検討する。

実例として、Aラインのブラウスをデザインする場合、前身頃の切替えと襟の形状を別パーツ化して縫い代を表現する方法があります。切替え部は伸縮を考慮して縫い代を少し増量、襟は内側にステッチで固定する設計にすると、形状保持と安定感が生まれます。

縫い代・余裕・組み立ての設計

縫い代はパターン設計の命です。過不足なく適切な余裕を確保することで、縫製時の歪みを抑え、着用時の動作性を向上させます。基本指針と実践ポイントを整理します。

1) 標準縫い代: 基本は約1.5〜2.0mmの薄手生地なら約1.5cm、厚手生地なら約1.0〜1.5cmの余裕を取る。部位に応じて可動部には多めの余裕を設け、接着や芯地の厚さも考慮する。
2) 端縫いと縫い代の処理: 端処理をどうするかで縫い代幅の見え方が変わる。巻きかがり、ジグザグ、ロックなど手法を選定。
3) 余裕の均一化: 特に体型の差を吸収する胸元、肩、腰まわりは余裕を均一化して全体のラインが乱れないようにする。
4) 組み立ての順序: 先に接ぎ合わせる部分を明確化し、縫い代の処理を先に済ませる。内縫いは布の裏側、外縫いは表側を見せる位置で処理するなど、見栄えと強度のバランスを取る。
5) 芯地・接着シートの選択: 脱着時の形崩れを防ぐため、芯地の厚さと接着方法を設計段階で決定。裾・袖・前立てなどの要所には芯地を適用して安定させる。

組み立て設計のコツは、布の扱いと縫い目の引張りを同調させることです。縫い代の方向を一致させ、角の処理は90度で角を出すように包み込む。パーツ同士の結合部には合わせ縫いを取り、微妙なズレを防ぎます。

ギャザー/プリーツ/ポケットなどの応用

ギャザー、プリーツ、ポケットといったディテールは、型紙上の要素を生かす鍵です。これらを扱う際の基本と、布の特性を活かした応用を紹介します。

1) ギャザー: しっかりとした束感を作るには、布の伸びを考慮して等間隔に仮縫いを設定。長さの比を事前に決め、縫い代を均一に引き寄せる。ギャザーの始末は均一な間隔を保つために、ガイドを設けて縫い進めると安定します。
2) プリーツ: プリーツは開き方と束ね方を決める設計が重要。プリーツ幅、間隔、張力を紙上で固定し、実布での落とし込みを行います。芯地と組み合わせる場合は、プリーツの根元を芯地で軽く押さえ、形状保持を図ると良いです。
3) ポケット: ポケットの形状は用途と出し入れの動作を考慮して設計。ポケット口のステッチ幅や縫い代の処理を検討し、表地と裏地の合わせ方を決める。バッグ型のポケットやパッチポケットなど、デザイン意図に合わせて配置と縫製方法を選択します。
4) 連動効果: ギャザーやプリーツは、他パーツとの接合部での引張力を生むため、接合部の縫い目間隔と余裕を再検討します。過度なギャザーは体積を増やし、動作を窮屈にするため、必要最小限の量での設計を心掛けます。

作り方の手順と仕上げのコツ

ブライス用ドール服の制作で最も重要なのは、型紙通りの裁断と仮縫いを丁寧に進め、最終の縫製で“ピタリと決まる”仕上がりを得ることです。ここでは、裁断の手順、仮縫いの進め方、本縫いと仕上げのコツ、そしてフィット感のチェックと微調整のポイントを、現場で使える実践的な順序で解説します。小さなパーツが多い分、段取りと確認項目を明確にするのが成功の鍵です。

生地裁断と仮縫いの進め方

裁断は型紙のラインを正確に写すことから始まります。布端の取り方、方向性、余白の取り方を事前に確認しましょう。生地は縮みを考慮して30分程度の水洗い・アイロンで平滑化すると、縫製後の歪みを抑えられます。布の風合いを壊さないよう、縫い代は通常1cm程度を基本に設計しますが、ギャザーやプリーツの箇所では0.8〜1.2cm程度の微調整を検討します。裁断後は各パーツに番号を振り、紐付けを容易にするために色分けを行うと仮縫いの段取りがスムーズになります。仮縫いの目的は“組み上がりの大枠を確認すること”。縫い代の折り返しや接着剤の残留が裁断面に影響しないか、十分に確認します。特に袖口・腰回り・首周りのカーブは、実際の装着時の動きと干渉しやすいポイントなので、仮縫いの段階で関節部分の可動域を想定しておくと良いです。

本縫い・仕上げのコツ

本縫いは、糸のテンションと針の選択が仕上がりを大きく左右します。ブライス服の場合、細い糸と細かい縫い目で“薄く・柔らかく”仕上げるのが理想です。布地の性質に合わせて針を選び、伸びの少ない裏地付きパーツは表地と裏地の縫い目を一致させるよう心掛けてください。縫い始めと縫い終わりの返し縫いは、数ミリ程度の長さを確保して裏で綺麗に処理します。縫い代の処理は、折り伏せ縫い、ステッチ処理、またはジグザグミシンを組み合わせて“ほつれ止め”と“表の美しさ”を両立させましょう。仕上げはアイロンでの整え方が命。縫い代を内側に倒し、縫い目を均等に押さえることで、服全体のシルエットがシャープさを増します。特にギャザーやプリーツの部分は、縫い代の取り方を工夫して段差を滑らかに処理します。縫製後には仮縫いの痕跡や余分な糸くずを丁寧に清掃してください。

フィット感チェックと微調整

フィット感は、着用時のラインと動きを確認して初めて確定します。まずは仮着を実施し、肩幅・胸囲・ウエスト・袖口の余裕を体感します。首周りと袖ぐりは、布地の伸縮と型紙の余裕を見比べ、引っ張りすぎず、自然なラインになるように調整します。動作時の引っ張りや皺、布地の張りを観察し、必要に応じて縫い代の見直しを行います。プリーツ・ギャザー部分は、布の落ち着きが悪いと動きが硬く見えるため、寄せ方を再調整します。実際の着用者の座位・腕の位置を想定して、膝丈のスカートや袖の長さの微調整も行います。微調整は一度に大きく行わず、段階的に少しずつ行い、都度着用テストを繰り返してください。最終的には“窮屈さを感じず、動作時にずれず、美しく形が出る”状態を目標に設定します!

いかがでしたか?

型紙をそのまま使用するのも楽しいですが、自作するのもドール服作りを楽しむ上で、とても良い方法です!

もっと学びたい!と思った方はサロンにも是非足を運んでみて下さい♪

この記事の著者

Shiori

1987年生まれ。ブライスサイズのドール服を作るのが好き❤️オリジナルの型紙を作ったり作る事を教えるのは好きだが機械音痴な為更新はノロノロ

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